堰堤どうでしょう 【千五沢ダム】
千五沢ダム (福島県) 【せんござわだむ】

(2012年3月31日訪問)
【データ】
【独り言】
今回紹介する千五沢ダムがある福島県石川町は、
百人一首でもお馴染み、平安時代の女流歌人である和泉式部が生まれた場所であるとかそうでないとか。
そういや隣町のお隣…『こまちダム』のある小野町には小野小町の生誕伝説があるんだっけ…。
まぁあくまで“伝説”なので本当かどうかは誰にもわからないけど、
京から遠く離れた福島の山里(…しかも割と近い範囲で)に、
二人の有名どころ平安女流歌人の生誕伝説が残っているってのは結構興味深い話だと思う。
【どんなダム?】
『ロックじゃないよ。アースだよ♪』
…千五沢ダムは1975年に完成した東北農政局が管理する農業用(灌漑用)のダム
まぁいわゆる“ため池”ってやつですが、
このダムの外見でまず一際目を引くのは“赤く塗られた立派なラジアルゲート”ではないでしょうか?
アースダムというと洪水吐と言えばほとんど“自然越流式”のイメージがある訳ですが、(…オレだけ?)
うん。何て言うかね…良い意味で裏切られたわ(笑) そんな固定概念を。
初めて目の当たりにした時はうっかり“緑化保護されたロックフィルダム”かと思いましたから(汗)
しかし、この堤体…この規模でこれだけ太い導流路ってのも少しアンバランスな感じで面白いですよね!
ここまで感覚的に重量感を感じるアースダムもあんまりお目にかかったことないなぁ…。
まぁアレだ。
その“ずっしり感”…クセになっちゃうかも☆
…ではそんな千五沢ダムをさっそくガンガン見ていきましょうか♪

※ダム敷地入口の様子
…まぁ慌てるな。まずは入口から話させてもらおうか。
ということで、このダムを見学する際は事前に石川町役場に許可を取る必要があります。
ま。許可と言っても書類などを書くわけでもなく、電話してオッケーが出る…といったところですが。
とりあえずこの場合だと当たり前のことではありますが、
最低限のルールとマナーを守るだけで、
堂々と楽しくダム見学ができるってもんです♪
…ちなみに自分の場合はこのことを門の前で知ったので、その場でケータイで連絡しました。
(…でも他にそういう方もいるだろうからせっかくなら市外局番まで書いてあると便利なのにね^^;)
訪問したのは日曜日だったので農政課の方はお休みでしたが、電話に出てくれた職員さんが親切に対応して下さり無事アポを頂けました☆

※堤体(下流側)の様子
…堤体に関しては管理もよく行き届いているようで、なかなかのさっぱりテイストでした。
この角度から見ると先程まで話していた“重量感”はさほど感じませんが、
相変わらず導流路のインパクトは大ですね。
何て言うか、
アースダムにしては珍しく“堤体を何時間眺めていても飽きない系”?
…いや。普通飽きますよね? ごめんなさい、困った子で(笑)

※堤体(上流側)の様子
…上流面はこんな感じで捨石による表面保護がなされていました。
ちなみに千五沢ダムは建設当時(昭和50年)はアースダムとしては国内最大級だったとのことです!
うん。さすがワシが見込んだだけのあるダムだわ。
一目見た時からこのダムには光るものを感じたよ。うんうん。

※洪水吐の様子
…洪水吐は冒頭でも話した通り、
自然越流式のいつものアレではなく、赤いラジアルゲートが3門。
やっぱり何だかんだ言っても、こういうゲートがあった方がダムって感じがしてカッコいいですよねー☆

※洪水吐から続く導流路の様子
…残念ながら「滑りたい」と言わざるを得ません。
いや。実際滑ったら怒られるしもちろんやる訳ないけどさぁ、
でも口に出すか出さないかでみんなホントはそう思ってるでしょ?ねぇ? …ねぇ?
……。
…そうそう!千五沢ダムは今でこそ灌漑専用のダムですが、
将来的には治水などの機能を追加する為に改築の予定があるそうですよ。
まぁいつ完成するかはまだわかりませんが、“New千五沢ダム”もちょっと期待しちゃいますよね☆

※天端の様子
…舗装の風合い、高欄のデザイン(?)からして古臭さも正直感じますが、
そこら辺は“年季が入っている”というのと表裏一体ということで♪
まぁ「普通って何だ?」と聞かれたら困りますが、ごく普通な天端だったと思います(笑)

※ダム湖(母畑湖)の様子
…ダム湖は上の図を見てもらえればわかりますがちょっと変わった形をしていて、
見る場所・見る角度によっては太い川のようにも見てとれます。
面積は結構大きい感じでしたが、一周ぐるりと回れる遊歩道的なものは無かったっぽいです。
ちなみにダム湖名にもある『母畑』(ぼばた)とはこのダム周辺一帯の地名。
このダムは『母畑ダム』という通称もあるそうです。
まぁこの手の通称の方が地元の方には通じるんでしょうね。

※取水塔の様子
…竣工当時からこのカラーリングだったのかはわかりませんが、
赤と青が際立って非常に目に付く取水塔でした。
どことなくレゴブロックで作ってる感じもしないでもなく、ちょっと可愛らしいですよね♪
いっそ洪水吐ゲートも赤と青のツートンにすれば良かったのに…(笑)

※ダム下流域『母衣旗観音』前にて
…まぁ全体的な感想としては、
“地味と見せかけて意外とダイナミック”な非常に面白いダムだと思いました。
自分の場合、アースダムというと堤体や設備を見て楽しむと言うよりは、
どちらかと言えば立地環境や全体の雰囲気を楽しむ感じだったのですが、
ここ千五沢ダムに関しては設備のひとつひとつをゆっくりと見て楽しむことができたと思います。
ということで、「ちょっと変わったアースダムを見てみたい!」という方には是非オススメしたいですね!
あ。最後に…
今回のトップ写真を撮影した場所は、
ダムの入口からもう少しだけ下流方面に走った場所にある『母衣旗観音』の奉られた広場(?)です。
ここはちょうどダムの真正面にあたるので、もしダムに行かれる際はここからの光景もお忘れなく!
それはダムと観音様の織り成すハーモニー♪
…こういう絵が撮れるのもなかなか面白いですよね(笑)
【…そんな千五沢ダムへのアクセスはこちら】

(2012年3月31日訪問)
【データ】
所在地 : 福島県石川町
河川名 : 阿武隈川水系北須川
型式 : アースダム
堤高(ダムの高さ) : 43メートル
堤頂長(ダムの長さ) : 176.5メートル
ダムカード : なし
駐車場 : あり
石川町の一口メモ : 和泉式部の生誕伝説があるらしい…
【独り言】
今回紹介する千五沢ダムがある福島県石川町は、
百人一首でもお馴染み、平安時代の女流歌人である和泉式部が生まれた場所であるとかそうでないとか。
そういや隣町のお隣…『こまちダム』のある小野町には小野小町の生誕伝説があるんだっけ…。
まぁあくまで“伝説”なので本当かどうかは誰にもわからないけど、
京から遠く離れた福島の山里(…しかも割と近い範囲で)に、
二人の有名どころ平安女流歌人の生誕伝説が残っているってのは結構興味深い話だと思う。
【どんなダム?】
『ロックじゃないよ。アースだよ♪』
…千五沢ダムは1975年に完成した東北農政局が管理する農業用(灌漑用)のダム
まぁいわゆる“ため池”ってやつですが、
このダムの外見でまず一際目を引くのは“赤く塗られた立派なラジアルゲート”ではないでしょうか?
アースダムというと洪水吐と言えばほとんど“自然越流式”のイメージがある訳ですが、(…オレだけ?)
うん。何て言うかね…良い意味で裏切られたわ(笑) そんな固定概念を。
初めて目の当たりにした時はうっかり“緑化保護されたロックフィルダム”かと思いましたから(汗)
しかし、この堤体…この規模でこれだけ太い導流路ってのも少しアンバランスな感じで面白いですよね!
ここまで感覚的に重量感を感じるアースダムもあんまりお目にかかったことないなぁ…。
まぁアレだ。
その“ずっしり感”…クセになっちゃうかも☆
…ではそんな千五沢ダムをさっそくガンガン見ていきましょうか♪

※ダム敷地入口の様子
…まぁ慌てるな。まずは入口から話させてもらおうか。
ということで、このダムを見学する際は事前に石川町役場に許可を取る必要があります。
ま。許可と言っても書類などを書くわけでもなく、電話してオッケーが出る…といったところですが。
とりあえずこの場合だと当たり前のことではありますが、
最低限のルールとマナーを守るだけで、
堂々と楽しくダム見学ができるってもんです♪
…ちなみに自分の場合はこのことを門の前で知ったので、その場でケータイで連絡しました。
(…でも他にそういう方もいるだろうからせっかくなら市外局番まで書いてあると便利なのにね^^;)
訪問したのは日曜日だったので農政課の方はお休みでしたが、電話に出てくれた職員さんが親切に対応して下さり無事アポを頂けました☆

※堤体(下流側)の様子
…堤体に関しては管理もよく行き届いているようで、なかなかのさっぱりテイストでした。
この角度から見ると先程まで話していた“重量感”はさほど感じませんが、
相変わらず導流路のインパクトは大ですね。
何て言うか、
アースダムにしては珍しく“堤体を何時間眺めていても飽きない系”?
…いや。普通飽きますよね? ごめんなさい、困った子で(笑)

※堤体(上流側)の様子
…上流面はこんな感じで捨石による表面保護がなされていました。
ちなみに千五沢ダムは建設当時(昭和50年)はアースダムとしては国内最大級だったとのことです!
うん。さすがワシが見込んだだけのあるダムだわ。
一目見た時からこのダムには光るものを感じたよ。うんうん。

※洪水吐の様子
…洪水吐は冒頭でも話した通り、
自然越流式のいつものアレではなく、赤いラジアルゲートが3門。
やっぱり何だかんだ言っても、こういうゲートがあった方がダムって感じがしてカッコいいですよねー☆

※洪水吐から続く導流路の様子
…残念ながら「滑りたい」と言わざるを得ません。
いや。実際滑ったら怒られるしもちろんやる訳ないけどさぁ、
でも口に出すか出さないかでみんなホントはそう思ってるでしょ?ねぇ? …ねぇ?
……。
…そうそう!千五沢ダムは今でこそ灌漑専用のダムですが、
将来的には治水などの機能を追加する為に改築の予定があるそうですよ。
まぁいつ完成するかはまだわかりませんが、“New千五沢ダム”もちょっと期待しちゃいますよね☆

※天端の様子
…舗装の風合い、高欄のデザイン(?)からして古臭さも正直感じますが、
そこら辺は“年季が入っている”というのと表裏一体ということで♪
まぁ「普通って何だ?」と聞かれたら困りますが、ごく普通な天端だったと思います(笑)

※ダム湖(母畑湖)の様子
…ダム湖は上の図を見てもらえればわかりますがちょっと変わった形をしていて、
見る場所・見る角度によっては太い川のようにも見てとれます。
面積は結構大きい感じでしたが、一周ぐるりと回れる遊歩道的なものは無かったっぽいです。
ちなみにダム湖名にもある『母畑』(ぼばた)とはこのダム周辺一帯の地名。
このダムは『母畑ダム』という通称もあるそうです。
まぁこの手の通称の方が地元の方には通じるんでしょうね。

※取水塔の様子
…竣工当時からこのカラーリングだったのかはわかりませんが、
赤と青が際立って非常に目に付く取水塔でした。
どことなくレゴブロックで作ってる感じもしないでもなく、ちょっと可愛らしいですよね♪
いっそ洪水吐ゲートも赤と青のツートンにすれば良かったのに…(笑)

※ダム下流域『母衣旗観音』前にて
…まぁ全体的な感想としては、
“地味と見せかけて意外とダイナミック”な非常に面白いダムだと思いました。
自分の場合、アースダムというと堤体や設備を見て楽しむと言うよりは、
どちらかと言えば立地環境や全体の雰囲気を楽しむ感じだったのですが、
ここ千五沢ダムに関しては設備のひとつひとつをゆっくりと見て楽しむことができたと思います。
ということで、「ちょっと変わったアースダムを見てみたい!」という方には是非オススメしたいですね!
あ。最後に…
今回のトップ写真を撮影した場所は、
ダムの入口からもう少しだけ下流方面に走った場所にある『母衣旗観音』の奉られた広場(?)です。
ここはちょうどダムの真正面にあたるので、もしダムに行かれる際はここからの光景もお忘れなく!
それはダムと観音様の織り成すハーモニー♪
…こういう絵が撮れるのもなかなか面白いですよね(笑)
【…そんな千五沢ダムへのアクセスはこちら】
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コメントの投稿
No title
へー、こんなアースダムもあるんだぁー、近くにこんなの欲しい・・・。
赤いラジアルゲートにあこがれるぅぅ。
色のあるラジアルゲートって少ないよね、このへんだけかな・・・?
草木ダムの青にもあこがれてますっ。
下久保も上野も滝沢も灰色だもんね。
赤いラジアルゲートにあこがれるぅぅ。
色のあるラジアルゲートって少ないよね、このへんだけかな・・・?
草木ダムの青にもあこがれてますっ。
下久保も上野も滝沢も灰色だもんね。
ゆるびねこさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます☆
先日は雨の中、大塩ダムに行ってきたそうですね。そういや、あそこら辺一帯のアースダムには未訪問ダムがごっそりあったっけ…。
今度はぜひとも訪問してみようかと思います。
> 下久保も上野も滝沢も灰色だもんね。
…そう言われると確かにそうでした!
自分の実感だと、これまで行った所だと薄い水色のゲートのダムが多かった気がします。
草木はきれいな青ですよねー♪
灰色のゲートも悪くないのですが、銀色のゲートがカッコいいだろうに…と勝手に想像してみたり☆
…あ。メッキっぽくて逆に安っぽいかwww
“ゲートの色”だけに注目してみるってのも面白いですね。
国系・水資源機構系・自治体系・電力会社系…色々見えてくるかも。今度統計してみようかなぁw
先日は雨の中、大塩ダムに行ってきたそうですね。そういや、あそこら辺一帯のアースダムには未訪問ダムがごっそりあったっけ…。
今度はぜひとも訪問してみようかと思います。
> 下久保も上野も滝沢も灰色だもんね。
…そう言われると確かにそうでした!
自分の実感だと、これまで行った所だと薄い水色のゲートのダムが多かった気がします。
草木はきれいな青ですよねー♪
灰色のゲートも悪くないのですが、銀色のゲートがカッコいいだろうに…と勝手に想像してみたり☆
…あ。メッキっぽくて逆に安っぽいかwww
“ゲートの色”だけに注目してみるってのも面白いですね。
国系・水資源機構系・自治体系・電力会社系…色々見えてくるかも。今度統計してみようかなぁw