堰堤どうでしょう 【新中野ダム】

(2012年10月21日訪問)
【データ】
所在地 : 北海道函館市
河川名 : 亀田川水系亀田川
型式 : 重力式コンクリートダム
堤高(ダムの高さ) : 74.9メートル
堤頂長(ダムの長さ) : 248メートル
ダムカード : なし
駐車場 : あり
函館市の一口メモ : 日本最古のコンクリート電柱がある
このダムは自分が初めて訪れた北海道のダムということで、今でも大変記憶に残っていたりします。…まぁ言わば、自身にとっての“メモリアルダム”の1基って訳ですわな。
皆様にも思い出のダムというのはおありでしょうか?
是非ともその大切な1基の記憶をいつまでも胸の中にしまっておいて頂きたいものです☆
…という夢を見たんだ。
あ!ちなみに北海道にはなんと150基以上のダムが存在しているそうです!
いやはや。北海道は実にでっかいどうですな。
もし全部巡ってみようと企んだら、一体どれほどの時間がかかるんだろか…?
【どんなダム?】
『見ていて飽きのこない王道系ミドル級ダム』
新中野ダムは1984年に完成した北海道が管理する重力式コンクリートダムで、
その役割は洪水調節、不特定用水(河川流水の維持など)、上水道水の確保…
あと規模としては小さいものでしょうが、管理用の発電も行っているそうです。
…うん。このダムを初めて見た時の感想としては、
そこそこの高さにそれなりに長い堤体…
「何ともずっしりと佇んでいて、実に頼もしそうだなぁ」といったところでしたかね。
何て言うか自分の中でイメージする“ザ・重力式ダム”って感じでした(笑)
“クセ者的”なダムももちろん嫌いじゃないんですけど、
やっぱりこういう王道チックなダムも見ていてどことなく安心感があったりしますよね♪
見学できる範囲が限られているのが玉に瑕ですが、
それでも全く開かれていない訳では決して無いので鑑賞にも適しているのでは?
あと、これは後述しますが堤体直下そばのダム公園…ここは絶対に外せませんよ!

※堤体(下流側)及び、堤体直下の様子
…さてこちらが下流側から見た堤体、いわば“顔”となる訳ですが、
まぁ見ていて飽きないとさっき書きましたけど、やっぱ限界ってあるよね(笑)
訪問時はもう少し近くで見えるスペースが、
立禁の文字こそ無いもの、極めてグレーゾーンな規制がかかっていたので進入を断念…。
うーん。もう少し近づければもっと別のアングルからお顔を拝見することができたのになぁ(泣)
て言うかダム巡りをされている方なら共感して頂けるかもですが、
こういう中途半端なチェーンとかが一番対処に困るんですよね。
…ホントに入っちゃダメならデカデカと『立入禁止』って書けばいいのにね。
ま、まぁこれは確かに残念ではあったのですが、
これを差し引いたとしても、このダムは直下からなかなかの迫力で臨むことができたんじゃないかと。

※堤体(上流側)の様子
…うん。こちら側から見ると、なかなかの“横長っぷり”がご理解頂けるのではないでしょうか?
とりあえず遠目から見ても一際目立つ真っ赤なゲートがそこそこイカスと思います。
ちなみにダムまでのアプローチは函館市街地からほぼ一本道…
道道347号線を突き当たった所にダム(先ほどの堤体直下の場所)があるといった感じなのですが、
ダムの脇から続く坂道を登っていくとダムの上流側へと移動することができます。

※天端の様子
…なるほど。先程までのアングルからでは全く気付きませんでしたが、
このダムは途中で一箇所折れた形をしているんですね。

※管理事務所前の様子
…ちなみにこの天端ですが、残念ながら立入禁止!
こんな感じでどうやら管理事務所の敷地内から渡ることができるのですが、
だってもうここ自体が入れないんだもんヽ(`Д´)ノ
うーん。見た限りだとこの敷地内にダムの概要案内板とかもあったし、
天端の転落防止柵などもちゃんとあったりするのにね…。
何か見た目が立派なダムだけにこれはちょっとオレ的に頂けないよなー。
ま。残念ながらここは指をくわえて眺めているしかなさそうです(泣)

※天端脇に掲げられたダム名板
…ところで皆さん。今回紹介している新中野ダムですが、
名前に“新”が付くってことは、「じゃあ別の場所に『中野ダム』もあるんか?」って思いません?
はい。これは訪問前から自分も常々疑問に感じていました。
ええ。結論から言いますと実はかつてこの地に中野ダムはあったんです!
て言うか言い方を変えるとこのダムそのものが中野ダムでもあったのです。
え?どういうこと?
うん。実はそもそも新中野ダムというのは、
かつてこの地にあった『中野ダム』をパワーアップさせたことで生まれ変わった、
まさしく字のごとく“ニュー中野ダム”だったりするのです!
つまるところ、
かつての中野ダム自体は1960年に完成した函館市が管理する上水道専用のダムだったのですが、
後に洪水調節の機能なども高める為に堤体を嵩上げ。…それが現在の新中野ダムとなった訳なのです。
ちなみに嵩上げした高さはおよそ22メートル。
嵩上げして改良させたダムは国内には他にもありますが、規模としては他に例を見ない程とのことだそうです。
…そう考えるとなかなか貴重と言うか、実はここって密かに珍しいダムだったりしたんですね☆
(だったら尚更天端とか開放すれば良いのにな。いや、マジでwww)

※下流域の様子

※新中野ダム管理用発電所
…さて。場所は変わってまたダムの直下。こちらはダムの下流域を流れる亀田川の様子です。
すぐ傍にはこんな感じで管理用の発電所もあったり。
これも最近ニュースなどで聞かれるようになった、いわゆる『小水力発電』ってやつですな。
尚、この川に沿って下った場所…ダムから数キロ南に下った所には、
国内に6基しか存在しない型式、しかも国内初のバットレスダム『笹流ダム』があります。
まぁこの周辺のダム巡りをする際は、新中野と笹流はセットで行かれる方が殆どかと思いますが、
ダムの好みは各々違えど、笹流だけは万人にガチでオススメ!
て言うか、
これを見る為だけに北海道まで行く価値…充分アリだと思います!
(…実は自分もそうだったのですがw)

※ダム湖(『なかの湖』)の様子
…ダム湖はこんな感じでした。
うーん。周辺が山々に囲まれとても自然豊かでしたね!ってそんなの別にここに限った話じゃないけど(笑)
大きさとしてはそこまで巨大という訳でもなかったかな?
特別に遊歩道として整備されている感じでもなかったのですが、1/4周くらいは一応歩けました。
(丸1周は多分できないと思われます)
ダム湖沿いから見える景観はそれなりに素晴らしかったので、
ここももう少し整備されていれば行楽シーズンなどにもっと盛り上がるんでしょうね♪

※ダムの様子
…さて、新中野ダムの話はここまで。
続いてこちらが冒頭で少し触れた“外せないスポット”…ダムのすぐ近くにある『ダム公園』なのですが、
まぁ一見特別珍しくも無さそうな日本庭園といったところじゃん?
いやいやいや(笑)
実はこちらの公園にはダム好きの方なら是非一見の価値アリの物があったりするのです!

…ジャーン!それこそずばりミニチュアダム模型でございます!
いやー。ここには北海道に実在する4基のダムを模った模型があって、
実際に新中野ダムから引いた水が貯められていたりするのですが、
これが実によく再現されていると言うか、素晴らしいものだったりするんですよねー☆
しかも各々が重力式・アーチ式・フィルダム・バットレスとダム型式が被っていない!
これはもう見ていて全く飽きが来ない…ダムの学習にもうってつけと言えるのではないでしょうかっ!
うーん。一つの公園で北海道ダム巡り気分♪ こういうのもなかなか悪くないですよねー。
何かこれ見て思ったんだけど…
例えば、国内を代表する数々の有名どころダムの模型が一斉にあったりするテーマパークなんかがあったら、
それってとっても素敵なことだと思うの(笑)
ま。新中野ダムを見学し終えてこう思った訳ですわ。
「あー、うちの近所の公園にもダム模型造ってくれねぇかなぁ…」って。
【…そんな新中野ダムへのアクセスはこちら】
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Re: ダムリクエスト
はじめまして!こんにちは。
この度は『だむ†ほりっく』を閲覧して頂き本当にありがとうございます☆
リンクからhさんのブログも拝見させて頂きました。
…うーん。豊平峡ダムかっこいいですねっ!
キャットウォークの4本の赤いラインが何とも堪りません(*´д`;)
自分は昨年に北海道までダムを見に行ったのですが、その時は函館界隈にとどまったので今度は是非とも札幌あたりを拠点に回ってみたいと思っております。
…その時は夕張シューパロダムももちろん込みで♪
さて。リクエストの件でございますが、
えーっとですね…
『早川ダム』ですけど如何せん訪問したのがかなり前…自分がまだダムにハマりだしてわずかの時期ですので、手持ちの写真がかなり少ない、あっても使用できそうな写真も殆ど無い状態でしたので、
本当に申し訳ないのですが少々お待ち頂くことはできないでしょうか?
というのも、今月中に休みが取れたら早川ダムと同じみどり市内にある『草木ダム』までちょうど行くつもりでしたので、その時に再び早川ダムにも遊びに行ってみようかなーって。
そしてできれば写真を取り直してからこのダムについてはレポートさせて頂きたいかなと…。
(ちなみに石のオブジェの件はわかりましたが、“開かずのトイレ”っていうのは少し気になりますねw)
せっかくリクエストを頂いたのにお待たせしてしまうのは本当に申し訳ないのですが、
中途半端に書くよりは(ある程度)自分らしい記事を書かせて頂きたいので、
あと1週間~2週間ほどお時間を頂戴したいと思う次第でございます!
この度は貴重な情報まで頂き本当にありがとうございました!
今後ともどうぞよろしくお願い致します!