オレ流ダム紀行【2013年2月11日】『真冬のみなかみダム巡礼』その3

その2からの続きです】

【1基目:奈良俣ダム@群馬県みなかみ町】(訪問3回目・今年通算8基目)
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※水上駅前バス乗り場

「よっしゃ!行くぜ奈良俣!」

…ということで路線バスに乗り込みます。
水上駅から奈良俣ダムまでは、関越交通『湯の小屋温泉』行きのバスに乗り『洞元の滝』停留所で下車。
所要時間はおよそ40分といったところでした。
うん。なかなかボリューム満点のバスの旅ですね♪

うーん。そんなことより…
これから自分の“起源のダム”に向かうというのにどこか気分が晴れないのもまた事実。
そう!心配事はただ一つ!
『来たのは良いが本当にまともに見学なんてできるのだろうか?』
これですよ!これ!

まぁ冬期閉鎖中とわかってて乗り込むヤツが
今更何言ってんだって話なんですけどね。



…さぁバスが発車しました。


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バスが発車すること数分。

………。

…あれっ?
確かに周辺は雪がこんもり積もっているものの、車道はきれいに除雪されていて舗装も見える。
て言うか、このままダムの方も除雪されてて歩くのは意外と楽なんじゃね?
これだったら今回は予定通りにダム巡りができるかも…

…はは…ははは……

「…勝ったわ! 冬のみなかみ余裕っすわwww」


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「あ。嘘です」

…だがバスが山をガンガン登るに連れ事態は一変!
さっきまできれいに除雪されていた道も姿を隠し、周囲も一段と雪深くなる一方…。
もはや嫌な予感しかしない。

ちょww こんなとこでダム見んのかよっwww

そういや今年の始めに日光までダム巡りに行った時…
あの時は自分にとって物珍しい雪が見たくて出かけたんだっけ?
確か「たくさん積もってる方がいいなー♪」なんてのんきなことを思いつつ…。

だが実際に慣れない雪道を数キロ歩いただけでこう思ったんだ。
「雪なんて降らないに越したことはない…」

そして、

「雪なんてダムにだけうっすら積もればいいんだよ!」


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※藤原ダム通過

…だが現在、パッと周囲を見渡しただけであの時の日光の倍…いや、それ以上は積もっている。
完全に舐めてた…。ここは紛れもなく雪国。自分にとっては完全にアウェーなのである。

その上、外が微妙に吹雪いてきたことが更に不安に拍車をかける。
なんだろう?この感覚…
もはや「すげぇ!」を通り越してむしろ怖い!怖すぎる!ねぇ、ボクお家に帰れるの?
…て言うかこんな所でダム巡りしてたらマジでホワイトアウトしちゃうんじゃね?


………。


「…はんさん!帰ろう!」
自分が出した答え…これは敗走では無い。英断だ。


「は?何言ってんすか?」

…で、ですよねーwww


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※洞元の滝停留所

…むぅぅ、仕方あるまい。今回誘ったのは紛れもなく自分なのだから。
こうなりゃヤケだ!見るもん見てあとは成り行きに任せてしまえ!

ま、まぁここまで想定内か想定外かって言えば一応想定内なんだけどw

ということでバスはダムがよく見える下流広場(?)の最寄り『洞元の滝』停留所に到着。
もうこんな所で迷っても仕方ないので降車の際に運転手さんにダムの場所を尋ねる…

「ちょっと戻った所ですよ」
…あ、あれ?道路からよく見えるはずなのに全然気付かんかったわ(汗)

来た道を戻ること1分ほど…
さぁ!いよいよ自分の起源・奈良俣ダムとのご対面です♪


2010年5月1日…
あなたに逢って以来私はすっかりダムの虜になってしまった。
ひたすらダムが見たいが為にある時は獣道を掻き分け、
ある時はよくわからない暗くて小さい、そして地面がぬかるんだトンネルを抜け、
そしてある時は沢から転落しかけ…。

…あ。これは全部昨年の第2袋倉ダムのくだりですけどw

で、でも…落ち込んだりもしたけれど私は元気です!
奈良俣ダムよ!私は帰ってきたぁぁぁぁ!!!!!!!!!




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( ゚Д゚)ポカーン


………。


…な、何て言うかもうね、
うっすら積もってるどころの話じゃねえぇぇwww

アホみたいに雪が積もってる上に視界も最悪。
人からダムだと言われなきゃもはや誰も気付かないレベルだぞ、これ!

確かに久しぶりの奈良俣ダムで嬉しいと言えば嬉しいんだけど、
本音を言えばそれ以上に何が何だかよくわからない…
想像していた冬の奈良俣ダムの更に斜め上をいく姿にしばし驚愕…いや、唖然か?


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…ちなみにホントに言われないと気付かないレベルなのでこうして線を入れてみる。
風雪&濃霧の為にわかりづらかったが、かろうじて天端が見えたり見えなかったり。

「…見えるぞ!私にもダムが見える!」


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※2011年8月撮影

…尚、雪が積もっていない奈良俣ダムはこんな感じ。
国内第4位の高さを誇る158メートルのダムは実際に目の当たりにするとそれはそれはヤバイですw
て言うかこれを見て以来ダム好きになった方も自分以外に確実にいらっしゃるはず!



我に返る。
でもさ。何だかんだ言っても、
周辺の白と同化したダムも幻想的でやっぱカッコいいよなぁ☆

…寒さも忘れ思わずしばし見とれてしまう。

「うん。何だかんだ言ってもやっぱり今日は来て正解だったな!」
これが率直な感想。それ以上でもそれ以下でもない。
本音を言えば、今日はこれだけでもう引き上げても良かった…。充分大収穫である。

「はんさん!もう帰……」

…いや。何でもないですwww


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※堤体直下

…冬期閉鎖中とのことだが一応規制が張られているところまでダムに近づいてみる。
このダムには直下から堤体に沿って続く階段があるのだが…

「…うん。こりゃ無理だわ」
立禁表示は無い。だがダムに近づくに連れて足元の雪も更に深くなりもはや歩行不可能に…。
密かに「あわよくば階段から天端に…」と思っていた自分がバカでした。だって物理的に無理なんだもん。

やれやれ…といった感じで現実を目の当たりにしていると、
次の瞬間、はんさんがとんでもないことを口にする。

「スコップがあれば行けそうですね…」


……えっ!?

その発想は無かったわ…て言うかあんたって人は正気か?(…もちろんそんなことしてませんよっ!)


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※そりゃ案内板も埋まるわ…

…てな感じで直下の広場から奈良俣ダム見物も一通り終了。
この後は…うん。想像を絶する積雪と寒さでオレも頭がどうかしてたんだろうね。
先ほど降車したバス停より更に先にある奈良俣ダムの敷地入口までとりあえず目指すことになりました。

ここから天端の先ですから大して離れていないかのようにも見えるかも知れませんが、
距離的にはぐるっと回る感じ、しかも終始上り道でおよそ2キロ弱…

…ええ。もちろん普通の道を2キロ歩くんじゃないんだぜ?
しかもたどり着いたとしてもそこは閉鎖中というのは目に見えてわかってるんだぜ?
はっきり言って気が狂ってる…て言うかもはやクレイジークライマーですよ!

はん坊は(…もう敬語いらねぇやw)あわよくば管理所まで行ってダムカード貰いたいとか言ってる始末だし…。

はぁ…
もうオレのダムカードやるから帰らせてくれよ!


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※修行中(嘘)

…うん。何度も言いますがこの時の奈良俣ダムは冬期閉鎖中。
向かったところでそこには恐らく何も無いはず。
我々は訓練されたクレイジーダムメグラーなので良い子の皆さんは真似しない方がいいよ☆

ってことで、とりあえずひたすら雪道を上って進みます。
これ今回は話し相手がいたから何とかなったけど、一人だったら確実に泣いてたわ。
と言ってもこの時の自分の精神状態はかなりやばかった…
もう躁と鬱を繰り返し、いきなり騒ぎ出したと思ったら急にだんまりしたり、
それはそれはきっとカオスだったに違いないだろうよw


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「み、見えた…」
…今にも身が凍りついてしまいそうなプチ吹雪の中、歩くことおよそ40分。
遂に奈良俣ダムの看板を確認することができました。

ここまでの道中、とにかく温かいコーヒーで冷え切った体を労ろうと自販機などを探していたのですが、
所々に民家は点々としていたものの全く自販機は見当たらず…。
しかもはん坊は早く到着せんとこの雪道の中グングン先に進み、それについていくので精一杯。
恐らく数年前だったら自分も同じようなテンションを保ったまま向かうことができたのでしょうが、
今となってはハングリー精神の欠如と圧倒的な寒さ・悪路の前になすすべもなし。

「…これが若さか」

な、何はともあれここを曲がれば奈良俣ダムの天端へと続くトンネルがあるはず!
「来たのは良いけど帰りはどうすんねん!」…そんなことは今はどうでもいい!
この看板を見たことで巨体にのしかかる疲労も僅かに晴れ、テンションは再び上がってきました。

さぁ!ここまで来たらダムまではあと一歩!
どこからが閉鎖されているのかは知らんが、もうこの際だから最後の最後まで行ってしまおう。
最後の力を振り絞り、いざ矢印の方向へと足を進めます…


………。


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「…うん。知ってる」


201202minakami27.jpg
※規制の前になすすべもないダムマニアの図

…ああ。知ってるさ。知ってるとも!
だって前日にホームページで見てきたもん…現在『冬期閉鎖中』って。

これはもうね…おやくそく過ぎるわかりやすいオチに、
むしろ残念の域を通り越して逆に清々しかったです。

ということで当然ながら閉鎖中である奈良俣ダムで近づくことができたのはここまで。
もう直下からも上からもダム本体までの進路を絶たれた形となります。
…うん。自分の唯一の収穫を強いて言うならば、
この通行止めの看板を撮ることできたこと位かな?


………。


…はぁ。
変な期待から一瞬忘れかけた疲れがどっと体を襲いましたw

言うまでもなくこれにて奈良俣ダム見学(?)は終了です。
ま。もちろん遠目ながらも雪に埋まった“思い出のダム”の堤体も臨むことができたし、
こういう結末も今となっては良い思い出なんだけどさ。(…何より生きて帰って来れたしwww)



「…よし!気を取り直して次行くべ!」

そう。今回のダム巡りはこれだけでは終わりません!
て言うか奈良俣ダムがこんな感じだったのでまだ不完全燃焼…これだけで帰る訳にはいかないのです!

…さぁこの後どうしようか?
とりあえずバス停まで引き返し、バスの時間次第で次の一手を考えることになりました。




その4に続く】

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地元千葉を拠点に関東中心で活動している、しがない“アラサーダムメグラー”です。
推しダムは、
『草木ダム』(群馬県)と『小中池』(千葉県)

当面の目標はとりあえず『500基訪問』&『47都道府県ダム制覇』かな?
“鑑賞専”なのでダムに関する知識等は殆ど無いのですが、
どうぞよろしくお願いします!

あ。一応現在は(一財)日本ダム協会が認定するダムマイスターなるものをやらせて頂いております。
こんな男なのに恐縮です。サーセンwww

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