『ちばらき水の土木遺産巡り』その2

その1 からの続きです】 (…読み切りで書くつもりだったのに変なところで切ってすいませんっ!)



【2箇所目:水戸市水道低区配水塔@茨城県水戸市】

…続いて訪れることにしたのは国の有形登録文化財に指定されている『水戸市水道低区配水塔』
横利根閘門からは国道51号線をぐんぐん北上して結局1時間以上かかったのかな?
途中に通過する鉾田市・大洗町辺りは昔仕事の関係で少しだけ住んでいたことがあるのですが、
「懐かしいなー」「あ!こんな所もあったっけなぁ…」なんて深々と思いながら走ってみたり。
て言うかその時は水戸にそんな土木遺産があるなんて全く知らなかったんだけどね(汗)

ここの存在を知ったきっかけは某テレビ番組。何かもうとにかく目を惹いたんですわ。
見た瞬間に「あ。ここはもう訪れなあかん!」ってw

見物の最中に雨が降ってきてしまったのだけが残念ですが、期待通りの“すげぇwww感”
その圧倒的な存在は「見る価値十二分にあり!」と言ったところだったでしょうか。



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…水戸市水道低区配水塔の完成は1932年で高さは21.6メートル
現在はお役御免となっていますが、敷地内は小さい公園となっていて自由に近寄ることは可能でした。



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ドーム型の屋根、壁面の彫刻、窓の形…どれ一つとっても非常に丁寧で凝ったデザインが施されています。
“水道施設”という括りを超えて、ここまでくるともはや近代アートと言っても過言ではないのでしょうか?



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…こちらはエントランスの上の部分。梅のマークに『水』の文字とか水戸らしさがハンパねぇっす。
もうとにかく惚れ惚れとしてしまうほど仕事が丁寧!
完成してから80年以上経った今もなお、こうして保存・評価されているのがよくわかる土木遺産でした。


※その他の写真はこちら→ 姉妹サイト・水戸市水道低区配水塔(登録有形文化財)【茨城県水戸市】




【3箇所目:関宿水閘門@茨城県五霞町】

…続いてやってきたのは土木学会の推奨土木遺産に選ばれている『関宿水閘門』
水戸市がほぼ太平洋沿いなら五霞町はもう千葉・埼玉との県境ですから、東から西へと大移動ですw

治水の為の“水門”と水運の為の“閘門”からなるこちらの関宿水閘門は完成が1927年。
それまで主流であった“レンガ造り”から“コンクリート造り”へと変わっていったのがちょうどこの頃で、
(…そのレンガ造り閘門の代表作・完成形が先ほどの横利根閘門と言われているそうな)
8門のゲートに閘門まで加えたこのコンクリート製の大型水閘門は、当時の土木史を語る上でも大変貴重な建造物だそうです。

位置的には江戸川のほぼ流頭部。(利根川から江戸川に分岐してすぐの辺り)
ほぼ一世紀に渡って下流域…江戸の町の治水に一役買ってきたこの関宿水閘門はもっと評価されて然るべきなのかも知れませんね。



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…こちらが水門部。天端は自由に通行することが可能で、この日は日曜日だったからか多くの人が水辺の散歩やサイクリングに訪れていました。
うん。確かにコンクリートの風合いなどからも歴史を感じる。
普段ダムばっか見ている自分でも比較的受け入れやすいフォルムですwww



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…そしてこちらが水門の脇にある閘門部です。
水門は現役バリバリですが、こっちは“休業状態”とのことで現在門は解放されています。
ちなみに開閉はまさかの人力のみだそうな!現在なら電気やエンジンの非常時以外あまり考えられませんが、そこら辺も歴史を感じざるを得ません。(水門の開閉はディーゼル)



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…水門の奥に見えるのが『千葉県立関宿城博物館』
利根川と江戸川に挟まれた関宿町(現在野田市)は江戸時代以降“水運の街”として発展したそうですが、
この博物館の展示テーマはずばり『河川とそれに関わる産業』
こちらの水閘門に関しても様々な資料があって学ぶことができました。



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…尚、こちらが博物館に展示されている関宿水閘門の模型(撮影許可は頂きました)
実際はどうしても周辺の草や地形上・構造上、水門と閘門が一度にセットで見えにくかったのですが、
こうして模型であっても俯瞰で気軽に見ることができるのは嬉しいことですよね。


※その他の写真はこちら→ 姉妹サイト・関宿水閘門(土木学会推奨土木遺産)【茨城県五霞町】




【4箇所目:柳原水閘@千葉県松戸市】

…“水の土木遺産巡り”今回ラストに訪れたのは、
経産省の近代化産業遺産、土木学会の推奨土木遺産などに指定されている『柳原水閘』です。

“水閘”(樋門)とは簡単に言えば“水門の小規模バージョン”と言うか…
まぁ詳しくはググって頂ければよろしいかと思いますが、(勉強不足で上手く説明できなくてすいません!)
いずれにしても川の氾濫を防ぐための立派な建造物ってことで。

1904年に造られたこちらの柳原水閘は現在こそその役目を隣接する排水機場へとバトンタッチしていますが、
樋門の歴史が木造→石造→レンガ造→コンクリート造と世代交代していく中でも、
このレンガ造のものは非常に期間が短く、中でも4連アーチの大規模なものは大変貴重ということで。
土木技術史・治水事業史の両方を知る上でも大変貴重な遺産だったりするそうです。



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…恥ずかしながら今回初めて水閘(樋門)というものを知ったのですが、
仕組みとしては基本的に普段は水路として水が流れているけど、洪水時には門を閉めて堤防のような役割を果たすってことで合っているのかな?
ダムや大きな水門ばかり見ていると少しだけ大きさに物足りない感じもしますが、これはこれで風情があって良いものだと思います。



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…こちらが高く評価されているというレンガ造のアーチ部。
完成当時(110年前!)はレンガの赤色が非常に美しかったんでしょうねぇ。
ここのすぐそばは比較的新しくて立派な水門や排水機場があったりしますが、それにも引けを取らない独特の存在感がありました。



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…ちなみに裏側(どっちが裏表だか知らんがw)はこんな感じで木製の門が確認できました。
案内板なんかを見てるとアーチの方ばかり注目されてるっぽかったのですが、こっちはこっちで美しい設計となっていますよね。
やっぱりレンガ造の構造物自体が今となっては珍しいからどうしても見入ってしまいますわな。


※その他の写真はこちら→ 姉妹サイト・柳原水閘(近代化産業遺産・土木学会推奨土木遺産)【千葉県松戸市】




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※柳原水閘のすぐそば、江戸川の土手より


てな感じで以上が自身初の試み“水の土木遺産巡り”の様子でしたがいかがだったでしょうか?
まぁ全体を通じて思ったことはアレだな。

“いいもの”は結局後世まで評価されていくし、残されていく。
て言うか残していかなきゃいけない。


…まぁこんなところかなーって。
先人の知恵と努力、そして当時の土木技術にただただ驚かされるばかりの旅だったと思います。


うん!これは面白い!
この“巡り”は我ながら収穫も多かったし、また是非ともやってみようかと♪

ちなみに次もちゃっかり計画を立てていたりして、
今度は群馬・埼玉を行く“ぐんたま編”にチャレンジして来ようと考えています。
て言うか実はもう何箇所か目星を付けていたり…w

いやはや今から楽しみかも。
まぁたまにはダム以外を目当てに遠くに出かけるのも悪くないよね。
そして、こうやって一つの趣味から自分の見聞を広げられたら最高だよなーヽ(*´∀`)ノ



【参考:今回のルート】(横利根閘門~水戸市水道低区配水塔~関宿水閘門~柳原水閘)



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tag : 茨城県 千葉県

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